2025年5月21-23日 湘南学園小学校4年生「山の学校」
毎年、この時期に実施されている湘南学園小学校4年生の「山の学校」は今年も富士山及び富士山麓を舞台に実施されました。3日間、子どもたちが元気いっぱいに活動しました。その模様をご紹介いたします。
■事前学習講座
本番の初日(5月21日)には「富士山お中道」で自然探究活動を実施しますが、それに備えて学内で「事前学習講座」を実施しました。富士山ネイチャークラブの田中が富士山の成立ちや、お中道で観察できる多くの自然(動植物、溶岩などなど)を写真で紹介いたしました。 子どもたちは興味を抱いた対象をたくさんメモして、本番に向けて事前調査を開始します。

■第1日目「富士山お中道自然探究活動」
五合目に到着した元気いっぱいの子どもたちは、まず昼食を食べて午後からの活動に備えます。富士山頂もはっきり見えて、絶好のコンデションになりました。


いよいよお中道の自然探究活動に出発です。ガイドからのレクチャーを受けながら、お中道の自然の特徴を観察し、質疑応答が続きます。
この厳しい環境のあってもたくましく生きる植物の姿や動物の痕跡を確認しました。また色々な形や色が混在する溶岩(噴石)も観察しました。


眼下には、広大な富士山麓、多数の側火山、河口湖や本栖湖などが観察できました。また、雲が下に見える体験に歓声を上げる子ども達もたくさんいました。
「ヤッホー!」・・・「ヤッホー!」・・・・あちこちのグループから元気な声が響きました。

■第1日目夜「まとめ学習」
夕食後ホテルの研修室で、お中道で観察してきたことの振返えり(まとめ学習)を行いました。お中道の探究活動で最も印象に残ったものをテーマに決め、何が分かったかを書き出しました。文章だけでなくテーマの特徴を絵で表現したり、音を言葉に置き換えて表現するなど、色々な工夫が見られました。

■2日目午前「氷穴―三湖台トレッキング」
2日目も天候に恵まれてトレッキングのスタートです。先ずは「鳴沢氷穴」に入洞して、溶岩洞穴を体験しました。中は冷んやりしていて、一年中氷が観察できます。



地上に出ると、ここから青木ヶ原樹海観察が始まります。昨日富士山五合目で観察した自然と全く異なる光景に興味が一段と高まります。ガイドからレクチャーを受けながら樹海の成立ちやそこに生きる植物の様子や動物の痕跡を確かめました。


樹海を抜けると、今日の目的地「三湖台」への登りが始まります。途中の休憩ポイントからはくっきりと富士山が見えました。


頂上に到着するとお楽しみの「昼食」タイム。富士山をバックに疲れも忘れて楽しい時間となりました。

■2日目午後「ネイチャーラリー」
午後からは河口湖畔の「シッコゴ公園」に移動して「ネイチャーラリー」を行いました。爽やかな湖畔の風に吹かれながら、原始の時代の生活をイメージした8つのポイントに挑戦しました。





■3日目午前「陣馬の滝 水生生物の観察」
山の学校は「水」をメインテーマにしていますが、今日はその本題に迫る体験です。富士山からは豊富な湧水があり、地域の生活を豊かにし、遠く離れた関東圏などの水道水にも使用されています。今日の活動の目的はそこに生息する「水生生物」から水の「きれいさ」を判定することです。
子どもたちがたくさんの水生生物を捕らえてくれました。「ハゼの子供」「カワゲラの幼虫」「カゲロウの幼虫」「ナガレトビケラの幼虫」「トビケラの卵(卵塊)」などなどたくさんの水中生物が確認できました。
そして、これらの水生生物からこの場所の川の水は「きれいな水」であることが分かりました。(国土交通省ガイドライン)










■おわりに
湘南学園小学校4年生「山の学校」は天候に恵まれ、計画したプログラムはすべて予定通り実行することができました。子どもたちは富士山に関する色々な体験で、自然の仕組を学ぶとともに、自然の素晴らしさを肌で体験出来たと思います。事前学習で色々調べて「想像」していたことが、現地の観察で「確信」に変わった3日間になりました。これからも色々な体験を重ねて大きく成長して行って下さい。
<リポート 田中留雄>
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