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2024-06-17 | Blog, イベント報告

2024年5月8日 横浜隼人中学校1年生「富岳風穴~野鳥の森公園」樹海ツアー

 まだ、入学間もない元気いっぱいな横浜隼人中学校1年生(114名)の皆さんが富士山麓にいらっしゃいました。 その中でプランされた「樹海ツアー」を富士山ネイチャークラブがサポートいたしました。新緑が映えるこの季節の樹海の森をじっくり観察できる「富岳風穴(溶岩洞穴)~野鳥の森公園」が今回のコースです。

 「早起きだったから眠い」と言う生徒さんもいましたが、先ずは富岳風穴に入洞します。一歩入ると、ひんやりした空気に包まれ、眠気も吹き飛び、氷の世界に魅了されました。そして、昔、蚕の卵や種を保管して、天然の冷蔵庫として利用したことも学びました。

 ガイドの説明に耳を傾け、自分の考えや意見をはっきり言える生徒さんが多く、ツアーの中でもガイドとの会話が弾みました。そして、多くの気づき、発見、感動がありました。

 生徒さん達との活動の一部をご紹介します。

■ “曲がっている木が多い。根っこが地面にたくさん出ている。倒木が多い。コケがたくさんある” と、素早く樹海の森の特徴を発見、それはなぜ?と分析が始まりました。

■どんな匂いがしますか? 匂いも森の観察にとても重要です。

■倒れた木の根っこの形を見て、“これで生きていたの?”

■“ギンリョウソウはキノコみたい!” “白い飴細工みたい!” 森の中でひときわ目立つギンリョウソウの姿はこの季節ならではの発見でした。ガイドからその生態の説明に「えー」との驚きの声が。

■森に生きる動物たちの痕跡も沢山発見しました。“リスの食痕(松ぼっくりのエビフライ)シカのフンや食痕、イノシシの掘った穴などなど。

■森のさえずりの主人公は「焼酎一杯グイー」と鳴く「センダイムシクイ」でした。グループ全員がその鳴声を確認し、きれいな声に聞きほれました。

■「クマは怖い!」という生徒さんにクマについて話をしました。森林生態系におけるツキノワグマの役割は、①種子散布(山桜や山ぶどうの種を散布し増やす)、②スズメバチの天敵としての君臨 などです。 クマによる被害などをテレビで見て怖いと思っていた生徒さんは、「クマを少し見直した」と言ってくれました。人間の側からだけでなく、自然からの見方をするだけで違う世界が広がったことと思います。自分とは違う意見も素直に聞いて、さらに思考することのできる生徒さんたちでした。

■菌類についても盛り上がりました。ロクショウグサレキンの色鮮やかさはインパクトが強く、腐生菌としての役割も理解し、菌類探しに夢中になったグループもありました。菌は樹海で観察されるような森を再生する役割だけではなく、人間の体の中にも1000種類以上の腸内細菌、数は100兆個以上、重さにすると1.5㎏ほど常在していて、食べ物の消化や免疫力の維持に貢献していると紹介すると大変驚いた様子でした。菌は汚いものではなく、すべての生き物にとってなくてはならないものと認識ができました。

■溶岩が繰返し流れ、何層にも重なって今の形になっていること確認。

■その他、ルーペを使ってコケや溶岩、虫やキノコなどのミクロの世界を観察したり、磁石が岩にくっつく実験を行ったり・・・・。私たちガイドもさまざまな発見を生徒さんとたちと共有する事が出来ました。

 横浜隼人中学校の生徒さんたちは、強い好奇心を背景に、主体的、かつ積極的に学んでいる姿がとても印象的でした。

 ツアーのクロージング(振り返り)では、

①生物(植物、動物、菌類)はお互いに依存しながら生きていること。その環境を維持していくことの重要性

②そこにある対象を理解するためには、自分の目で確かめ、自分の耳で聞き、自分の指先で確認し、そして匂いも。現地現物(事実)を自ら検証することの重要性

を共有しました。

 これからも自然環境(地球環境)に関心を持って中学校での学びを更に深めてくれることでしょう。そして、森の一員として樹海に遊びに来てくださいね。

<リポート 関口東子>

横浜隼人中学・高等校 サイト情報

https://www.hayato.ed.jp/

2024-05-06 | Blog, イベント報告

2024年4月23日 東洋大学附属牛久高等学校「新入生HRキャンプ」

 入学して間もない、東洋大附属牛久中学校・高等学校の皆さんが「HRキャンプ」で新緑の富士山麓にいらっしゃいました。

 その2日目、高等学校「スポーツサイエンスコース」の生徒さん35名のトレッキング(氷穴―三湖台コース)を富士山ネイチャークラブがサポートいたしました。

 体格の良い生徒さんがバスから降りてくると、直ぐさま「こんにちは!!」「よろしくお願いします!!」と礼儀正しい挨拶がありました。スポーツ人を目指す生徒さんたちとの爽やかなの出会いで、ガイドスタッフも心が弾みます。

 改めてご挨拶して、いよいよ出発です。2つのグループに分かれて、まずは青木ヶ原樹海の中を進んで行きます。青木ヶ原溶岩台地は約1150年前の富士山麓から流出したもの、目指す三湖台(足和田山系)は約1000万年前に海から隆起した山、全く異なる成立ちの自然を観察して行きます。

 樹海を歩いていると間もなく、“空気が美味しい”、“緑が濃いなー”、“樹海の石は黒いね”との第一印象が聞こえてきました。鋭い感性にガイドもビックリ!!

 針葉樹が多い中で「桜の花」を発見するや、“これはソメイヨシノではないな”  おー、その通り!!「オオヤマザクラ」です。

 樹海には曲がった木が多いことに気づき、一人の生徒さんが“木は曲がって太陽に向かって伸びるものだ”と解説してくれました。

 会話が弾む中、いよいよ樹海とお別れし、ここからは足和田山系の「三湖台」を目指して登って行きます。

 足和田山系は樹海と異なり、穏やかな里山の雰囲気に変わります。

 山椒の葉の香りを嗅いで、“美味しそうだ!”いや、“変な臭い”と意見が分かれましたが、楽しそうでした。また、登山道で「鹿の角」を2本も見つけました。あまりにもりっぱな角に一同感激!

 どんどん登って行くといよいよ今日の目的地「三湖台」に到着。残念ながら富士山の眺望は叶わなかったが、眼下に広がる「青木ヶ原樹海」「本栖湖」「西湖」などのダイナミックな眺望に感動の声が上がりました。そして皆で「応援歌?」の合唱も。

 山頂では生徒たちの目の前で「ホウジロ」が綺麗な鳴声を披露してくれました。「一筆啓上仕候」と鳴いているように聞こえましたか? それにしてもまるで独演会でした。和みましたね。

 山頂でゆったりとした時間を過ごし、帰路につきます。

 ゴールでのクロージングで今回のトレッキングを振り返り、礼儀正しい、爽やかな生徒さんたちとお別れしました。

 東洋大附属牛久高等学校「スポーツサイエンスコース」の新1年生の皆さん、「樹海/三湖台トレッキング」を楽しんで頂けましたか。また、お会いしましょう!

  <リポート 上岡、田中>

東洋大附属牛久中学校・高等学校 サイト情報

東洋大学附属牛久中学校・高等学校 (toyo.ac.jp)

2024-05-02 | Blog, イベント報告

2024年4月20,21日 大妻多摩中学校1年生「オリエンテーション」

 4月7日に入学したばかりの大妻多摩中学校の新1年生、わずか2週間後の4月20日から3日間オリエンテーションで、今年も富士山北麓にいらっしゃいました。その活動の一環として、4月20日、21日に実施した自然体験プログラムを富士山ネーチャークラブがサポートしました。

■初日午後「チームビルディング」

 4クラス約160名の生徒さんが、河口湖畔のシッコゴ公園に降り立ちました。真新しい体操着に、真っ白な運動靴がまぶしく輝きます。

 チームビルディングは、「フレンドシップゲーム」、「ネイチャーラリー」の2部構成。5~6人に分かれたチームで得点を競います。プログラムの説明に皆、やる気満々の表情。ボルテージがいっそう上がります。

第1部「フレンドシップゲーム」

 最初は「挨拶ゲーム」。1人でも多くの仲間と出会い、名前、趣味などをお互いに聞き合いカードに記入していきます。入学間もないだけに、このゲームで初めて会った生徒さんが数多くいました。後にカードを見直して、初めて「挨拶」した仲間の顔を思う浮かべることでしょう。

 次は「富士山クイズ」。出題を、YES/NOで一瞬に判断します。徐々に難しくなるクイズに右往左往しながらも、少し富士山の知識を高めました。

第2部「ネイチャーラリー」

 今から全員「原始人」です。文明の利器も当然ない縄文、弥生時代の暮らしぶりを、8つのゲームをクリアしながら原始の時代を体験しました。

 クラスマッチは、557点を獲得した「1組」が見事優勝しました。1組の皆さん、おめでとうございました。

 <リポート 関口純>

■2日目午前「富士山講話」

 中学校生活を日本の象徴である富士山の麓からスタートするのはとても意義深いものがあります。「富士山を学んで自然のことを考えよう」という題目でお話しさせて頂きました。

 ・色々な奇跡が今の富士山を作り上げた。

 ・環境に適用できたものだけが生き残っている

 ・水の山と呼ばれる理由、その恩恵

 ・富士山のリスク

 ・富士山から持続可能な未来を考える

 色々な視点から富士山を学び、“富士山は決して永遠ではない”との共有が出来たと思います。

<リポート 田中>

■2日目午後「青木ヶ原樹海と溶岩洞穴ツアー」

 昨日のネイチャーラリーや宿泊のプログラムですっかり意気投合されたのか、この日の皆さまはほんとうに元気いっぱい! 富士山が作った神秘の森をさあ、ご案内致します。

 森には森の主人公の木があります。今日は青木ヶ原樹海の主人公をご紹介しましょう。

とある2種類の木の前で、質問です。

日本にある世界自然遺産の森は?

『白神山地!』

『屋久島!』

みなさますぐに答えられます。主人公の木は?

『ブナ!』

『スギ!』

こんなふうに答えてくださるとガイド冥利に尽きます。

『小学校でやりました!』

 そうなんですね。でも、ここには、ブナもスギも無いんですよ。なぜでしょうね? 

 さて、青木ヶ原樹海の主人公は… 

覚えて頂きましたね。多分一生忘れないでしょう。ありがとうございます。

 土がほとんど無い溶岩の上のこの場所に、なぜこんな原生に近い森が広がっているんでしょう?

 その秘密はね…

 倒木の上に、小さな小さな芽生えがあります。あまりにも小さな赤ちゃんの木に、みなさま感嘆されていました。これが数百年後に、巨木になるかも知れないね。

森の時間に思いを馳せます。

 桜の花びらがたくさん落ちています。踏むのかわいそう!そんな感性が素晴らしい。さて、桜の木はどれかな?見上げると、すぐに気がついてくれました。ここにこの桜の木を植えたのは誰?

 答えは野鳥でしたね。オオヤマザクラの実を食べた野鳥がここにフンをした!

 100年経ったら毎年花を咲かせて、また「さくらんぼ」を実らせる。自然の命のつながりのその調和に、感動してくださったかな?この季節ならではの素敵な落とし物でしたね。

 最後は、鳴沢氷穴に入洞します。

寒い!  低い!  地獄穴だって!  コワイー!

 ワーワーキャーキャーと興奮の連続でしたが、これが自然に出来た、しかも青木ヶ原樹海には100以上も見つかっているなんて・・・・。火山である富士山のダイナミズムを感じて頂けたと思います。

 最後に、『一番印象に残ったもの』を一人一人の生徒さんに言ってもらいました。20人いて20通りの事柄が出ましたね。ひとりひとりの感性は異なるもの。みなさまの心に大切な気付きがいつまでも輝いていることでしょう。またいつかこの樹海にいらしてくださいね。

<リポート 舟津川由利>

大妻多摩中学校・高等学校 サイト情報

大妻多摩中学高等学校 (otsuma-tama.ed.jp)

2023-12-29 | Blog, イベント報告

2023年11月17日 山崎学園富士見中学校1年生 課題解決型体験活動 「ネイチャーラリー」

 富士山麓の紅葉も真っ盛り、秋も深まった11月17日に山崎学園富士見中学校1年生の皆さんが課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」を実施しました。朝から土砂降りのあいにくの天気のため富士北麓公園体育館での実施となりましたが、観覧席もある大きな体育館で、生徒さん達は野外での実施と遜色ない活動が出来ました。元気に課題に挑戦した生徒さん達の活動の模様をご紹介致します。

 第1部は「フレンドシップゲーム」を実施しました。入学してから半年がたちましたが、6クラスもあり、学年全員の顔と名前が一致しているとは言い難く、お話しする機会もなかった人が多かったことでしょう。「挨拶ゲーム」では、多くの人との出会いがあり、会話も弾みました。

 「タイムセンスゲーム」「並び替えゲーム」では、課題達成に向けて各クラスとも息の合った活動が展開されました。「富士山クイズYES・NO」では、早々に解答を間違えて外野に退出となった生徒さんは「次こそは絶対に残る!」と真剣な表情が印象的でした。

 第1部の「フレンドシップゲーム」では身も心も開放して、学年全体の親交と連帯が一気に深まりました。小休止を挟んでいよいよ第2部のスタートです。

 第2部は、課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」に挑戦しました。ここからは6名ほどで構成するグループ活動になります。「文明の利器」がなかった「原始の時代」を生き抜く力をゲーム形式で競います。8つのポイントにはそれぞれに課題が設定されており、「身体能力、感性/五感、知識/論理」を駆使して課題を突破していきます。ポイントごとに達成度に応じた得点を獲得して行き、その総合点をクラス対抗で競いました。

 手作りの本物の「パチンコ」を使って、獲物を捕獲するゲームでは、室内なので柔らかいスポンジボールを用いました。しかし、丸くくり抜いた段ボール箱に描かれた今日の獲物(シカ・イノシシ・ライオン・カモなど)を仕留めるのに悪戦苦闘、生徒チームに混じって、先生チームもゲームに参加。ベテランの先生は「懐かしいですねパチンコ。僕も手作りしました」と言いながらも、生徒同様に獲物のゲットに四苦八苦。生徒たちは先生チームに大きな声援を送っていました。

 「丸太切り」では普段の生活では使う機会もないと思われるノコギリを使って寸法精度を競いました。道具の特徴を見極め、上手に使いこなす頼もしい姿がありました。

 「重さ当て」は人の感性を試す競技で、なかなか正解に辿り付けない場合も。じっくり話し合って決めるチームもあれば、「○○ちゃんはパチンコで大活躍だったから決めて!」と運に頼るチームもありました。

 「サイレントウオーク」では、心配のあまり「牛歩」のごとくゆっくり歩く生徒もいて、スタッフに「全部回り切れなくなるよ!」と背中を押されることも。 

 「食べられる植物を探せ」は、なじみのない植物が多かったのか、「???」の表情ばかりでした。「やり投げ」は、細く軽い竹ひごで作られたものですが先端にやや重いおもりが付いていて、力まかせに投げても遠くには飛ばず、「あれ、こんなはずじゃ」と頭をひねりながら挑戦が続きました。

 「足跡から動物探し」は、足跡の図から、その動物を当てます。まるで試験問題を解くように、みな真剣な表情で相談して回答を探していました。

 「目かくしロープ」は、先導役以外はアイマスクを装着して暗闇を想定した歩く体験です。曲がりくねった約20メートルのコースが長く感じたようでした。

 ゲーム終了後、得点をグループごと、更にはクラスごとに集計した結果、見事「桃組」が優勝となりました。桃組の皆さんおめでとうございました。表彰状を贈りました。 

 表彰式が始まった頃、2階ギャラリーのカーテンが開きました。天候が回復したことで、体育館のスタッフが気遣ってカーテンを開けてくれました。窓越しには快晴にそびえる富士山の姿が見え、歓声が上がりました。ふもとの冷たい雨は富士山頂上では雪だったのが、頂きが真っ白になった美しい富士山を見ることができました。

 山崎学園富士見中学校1年生の課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」は雨天で室内バージョンとなりましたが、最後まで集中して課題に取組んで頂きました。何もなかった原始の時代を生き抜いた先人達の知恵や工夫をゲーム形式で体験して頂きましたが、この体験を通して地球環境問題やその他の社会問題に対する新たな着眼、発想、そしてそれらの課題解決に向けてアイデアを創造して行くきっかけとなるなら大変嬉しく思います。

 最後になりますが、すべての活動において、生徒さん達の礼儀正しい挨拶や振る舞いにサポートスタッフから感嘆の声が寄せられました。富士見中学校1年生の皆様、ありがとうございました。

<リポート 関口東子>

山崎学園富士見中学校高等学校サイト情報

学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校 (fujimi.ac.jp)

2023-12-26 | Blog, イベント報告

2023年11月19~20日「自然体験学習」森村学園中等部1年生

 横浜市の森村学園中等部1年生約200名の生徒さんが、11月19日に富士山麓の青木ケ原樹海の散策と三湖台(標高1,202㍍)を登頂。翌20日は鳴沢村にある溶岩洞窟を探検しました。11月1日には、NPO法人富士山ネイチャークラブの田中が学校様にお伺いして事前学習講話「富士山の自然」を実施、本番の活動に備えて富士山を学んで頂きました。富士山の成り立ちから現在に至るまでの「時空」を実際に五感で確かめる充実した2日間となりました。

■11月1日「事前学習

 森村学園の大ホールで実施された事前学習の模様です。3週間後に迫った本番に向けて生徒さん達の熱気が伝わってきました。

■11月19日 「三湖台/樹海(鳴沢氷穴入洞)自然体験ツアー

 三湖台(足和田山系)は約1000万年前に隆起した山、新富士は約1万年前に噴火で出来た山、青木ヶ原溶岩台地は1159年前に富士山麓から流れ出したもの。その対比を観察しながら三湖台の頂上を目指しました。

 「ほら振り返ってごらん」。「わ~デカイ!」。三湖台の頂上広場に到着すると、それまで全容が見えなかった富士山が背中後方に突然現れました。低山から下界の季節は秋どっぷりでも、富士山は約七合目まで既に雪に覆われている冬の装い。山麓から見る富士山とは違い、少し標高を上げたのと、雲も霧もない最高のロケーションだけにその姿がよりいっそう大きく迫って見えます。目に飛び込んできた富士の勇姿に感動の声が上がりました。

 山頂からは、樹海の名の通りの広大な面積の青木ケ原が眼下に広がります。流れた溶岩に分断された西湖も登頂しないと見えない光景です。山頂手前の登山道の側面には、富士の噴火でできたスコリア(小石)を観察。樹海の中ではコンパスが実際に狂って針が回ってしまう溶岩に驚いた表情を見せてくれました。

■11月20日 「鳴沢コウモリ穴 洞窟探検

 2日目は富士山の「懐」を探る洞窟探検です。樹海のあちこちに空いた狭い穴にもぐります。ヘルメット、ヘッドランプに手袋と装備は万全。全部で6つのポイントを巡って行きます。

◇ポイント1

鳴沢コウモリ穴洞窟群で最も大きな洞窟で唯一立って歩くことが出来ます。

◇ポイント2

青木ヶ原溶岩流、溶岩洞窟の解説

◇ポイント3

奥座敷がある洞窟

 ぽっかりと空いた穴を数㍍下りると、やや広い空間が広がりました。「さあ、ここからが本番だよ」とランプで見渡すと更に奥に通じる穴が見えます。「え~まだ行くの」の言いながらも皆、興味津津。探検ムードのスイッチは既に入っています。でこぼこの地面に四方から突き出た岩に注意しながら四つんばいの姿勢で進むと、約20人は入れそうな大きな空間が現れました。長いトンネルが出来た「溶岩チューブ」のメカニズムを、「実物」の中に身を置いて感じ取ります。

 水を求めて伸ばした植物の根が行き場を失ってぶら下がります。全員で一斉にランプを消してみました。「恐~い」と言いながらも静かに耳を澄まします。すき間だらけの溶岩から水がしたたり落ちる音が不気味に感じます。

◇ポイント4

出口が最も狭い洞窟

◇ポイント5

溶岩流や動物の解説

 入洞探検だけでなく、このポイントでは富士山に於ける溶岩流の解説、そしてニホンジカとカモシカの頭蓋骨を用意したコーナーでは、角の決定的な違いを学びました。

◇ポイント6

洞窟内の天井が低く、這って移動します。

 洞窟は全部で4カ所。どれも特徴が違う穴ばかりです。体一つがやっと通れる穴から這いでる場所では皆、キャーキャー言いながらも必死の形相で力を振り絞り無事に抜け出ることができました。昆虫や小型動物の糞も見つけました。「岩は冷たく入った瞬間はひんやりしたけど、冷たい風が吹く地上よりも暖かく感じて不思議」の感想もありました。

 全員が全ての穴から無事に「生還」した頃、樹海の森は既に暗くなり始め、気温もどんどん下がってきています。外灯もない場所だけに「暗黒の世界」はすぐそこまで来ています。そんな中、生徒さんだけは違いました。寒さも全く気にせず、全員満足そうに探検の醍醐味を語り合っていました。たくさんの笑顔にスタッフの心も「ほっこり」となりました。

<リポート 関口純>

森村学園中等部・高等部 サイト情報

森村学園 中等部・高等部 (morimura.ac.jp)

2023-12-14 | Blog, イベント報告

2023年9月14日 武蔵野市立境南小学校4年生 「ほうとう作り」と「ネイチャーラリー」

 境南小学校4年生がプレセカンドスクールで富士山のふもと山中湖村を訪れ、「ほうとう作り」と「ネイチャーラリー」を体験しました。

■ほうとう作り体験

 ほうとうは小麦粉を練って作った麺を野菜やお肉などと煮込み、みそ仕立てにした山梨県の郷土料理です。境南小学校の子どもたちは、ほとんどの人がほうとうを知っていて、数十人が食べたことがありましたが、自分で作ったほうとうの味はどのようになるでしょうか。

 ほうとうの材料は小麦粉と水のみ。小麦粉を富士山の形にして、山頂に噴火口を作ったら水を注ぎ、手早く混ぜます。よく練ってから各自ビニール袋に入れ、さらに練りました。

 よく練ったほうとうの生地を薄くのばして、包丁で切ります。「のばしても形が変だけど大丈夫?」と不安そうな声もありましたが、市販の麺のように長さがきっちりそろいませんが、そこが手作りの良さ。自分で作ったほうとうを大切に扱う姿は印象的でした。

 お鍋ではほうとうと一緒に野菜やキノコや肉類を煮込みます。かぼちゃ、じゃがいも、きのこ、大根、ニンジン、豚肉と鶏肉も調理しました。

 クラスごとの鍋をみんなで囲み、味噌や出汁で味付けしました。「先生は薄味がいいな」「もう少しみそを入れた方がいいかも」などなど、意見が飛び交いながら味を決めました。煮込みが終わっていよいよ試食です。  

 スタッフから「クラスごとに味が違うので、ぜひ、ほかのクラスのほうとうもおかわりしてね」と話があり、次々とおかわりの列ができました。3クラスそれぞれがお鍋の底が見えるほど食べました。

 「やっぱり自分のクラスのほうとうがおいしかった!」との声が多数でした。自分で作ったほうとうは格別でしたね!

■ネイチャーラリー

 午後は「ネイチャーラリー」を行いました。残暑厳しい山中湖でしたが、境南小学校の子どもも先生たちも、元気はつらつとしていて、ラリーは大いに盛り上がりました。ラリーは8種目を5,6人のチームで回ります。先生たちもチームを作って、子どもたちは先生とも競い合いながらラリーを進めました。このラリーは原始の時代に思いはせながら、人間が本来もっている能力を体験するゲームです。電気もガスもなく、食料も狩りで行っていた時代に境南小学校のみんなは果たして生きて行けるのか、挑戦です!

 「みんなの応援の声が先生は嬉しかったです」と、先生が感想を話してくれたのは「火おこし」でした。自分で火をおこす体験です。なかなか火がつかず焦っていたところ、「頑張って!」「あともう少し!」と多くの声援が飛びました。また、先生だけでなく、子どもたちも「応援がうれしかった」とチーム内での励まし合いで喜びを感じたようでした。

 その他、暗やみ体験の「目かくしロープ」、獲物を上手にねらう「パチンコ」、遠くの獲物をとらえる「やり投げ」、静かに獲物に近づく「サイレントウォーク」、難路を突破する「竹ぽっくり」、重さを感じとる「重さ当て」、獲物を見つける「カモフラージュ」などなどに挑戦しました。 

先生方もチームを作って挑戦しました。

 同じ種目を何回か挑戦する中で、「コツをつかんで、2回目3回目と上手になっていった」「まわりの人のやり方を見てコツをつかめた」「チームで協力してうまくできた」など、創意工夫を重ねて挑戦し得点を高めていきました。意見がぶつかったり、うまくいかないことがあっても、協力して高め合うチーム力が、境南パワーとなって富士山にはじけ飛びました。スタッフも楽しい一日になりました。

 <リポート 関口東子>

2023-12-11 | Blog, イベント報告

2023年10月26日 杉並区立高円寺学園小学部5学年 山中湖移動教室「明神山登山」

 杉並区立小学校の内、24校が今年から山中湖移動教室を6月~10月にかけて順次実施されてきました。紅葉が真っ盛りとなった10月26日、本年度最後の実施校となった高円寺学園小学部5年生の子供たちが「明神山登山」」に挑戦しました。青空が広がる中、富士山も綺麗に見えて、絶好の登山日和になりました。

 歩き始めると、いきなり多くの子供達から「あー空気が美味しい!」との声が・・・その敏感な感覚にビックリ、気分爽快の中、これから始まる登山への期待が高まり、声が弾んでいました。先ずは富士山を背後に平坦な道を登山道入口までゆっくり進んで行きます。歩き始めると徐々に体も温まってきました。

 道沿いには、銀色に光る「ススキ」が我々を出迎えてくれました。秋の風情を感じながら山に向かって行きます。

 登山道の入口では環境指標植物と言われる「サルオガセ」も観察しました。サルオガセは地衣類ですが空気中の水滴からミネラルなどを養分にして生きている植物です。綺麗な空気の所でないと生きられない植物です。「東京でも見られるようになるといいね」との話で盛り上がりました。

 「マムシ草」の真っ赤な実が見つかると「トウモロコシみたいで美味しそう!」との声が、「いやいやこれは毒があるから気をつけて下さい」とのガイドの説明に「ビックリしたー」。

 紫の花を見て「綺麗!これは何と言う花ですか?」「トリカブトですがこちらはもっと猛毒ですよ」の説明に、「綺麗な花には毒があるのかぁ」の声も。植物観察をしながら登山道を更に登っていきます。

 山梨県と神奈川県の堺にある「切通峠」を経て、明神山の尾根に到着しました。ここからこのコースの難所(急な登り)を攻めていきます。ガイドから疲れない登り方などについてのアドバイスがありました。

 急な登りでは、水分補給休憩をこまめに取って、疲労を防ぎ、体調を維持します。そしてまたゆっくり登って行きます。

 40分ほどの急な登りが終わると、ここからは歩きやすい道が続きます。その道沿いには真っ赤な実を付けた「ガマズミ」や「マユミ」、可憐な「リンドウ」、美味しそうな「キノコ」たちが秋の風情を演出していました。

 イノシシのお風呂場「ヌタ場」には、イノシシの毛がいっぱい見つかりました。登山道の入口ではシカの骨が散乱している現場も観察しました。豊かな森には多くの野生動物が生きていることが確認出来ました。

 木漏れ日の森では、先生も子供達も地面に寝転んで紅葉を見上げました。「こんな体験は都会では出来ない!」「動きたくない!!」との声が。

 歩き始めて2.5時間、一気に眺望が開ける「明神山」山頂に到着しました。富士山、山中湖、御坂山系、その先には南アルプスなどなど、圧巻の展望が広がっていました。子供たちの疲れは一気に吹っ飛んだ様子で、感動の笑顔や歓声に溢れていました。思い思いの場所でお弁当を食べ、時間が許されるまでこの空間に浸りました。

 あっという間に時間が過ぎ、下りを開始する時間になりました。ガイドから下り坂のレクチャーを受けて明神山山頂に別れを告げました。

 下り道一面に広がる「銀色のススキ」見て、「ススキの海を泳いでみたい!」との声も。詩的だなー。

 小学5年生80余名の「明神山登山」は、全員が元気よくゴールに到着して終了となりました。本年度最後の実施校となった高円寺学園小学部5年生の皆さん本当にお疲れ様でした。この体験を今後の学校生活に是非活かして下さいね。そして、これからも色々な体験を積み重ねて成長の機会として下さい。

 <リポート 田中>

2023-11-10 | Blog, イベント報告

2023年9月29日―10月1日 開智日本橋学園中学校2年生「森のフィールドワーク」

 開智日本橋学園中学校が毎年実施している「森のフィールドワーク(2年生)」が今年も9月29日~10月1日の3日間に渡って実施されました。今年から活動フィールドを富士山麓「西臼塚ふれあいの森林(もり)」に移して心機一転、多様で豊かな自然環境の中での活動となりました。

 開智日本橋学園の「フィールドワーク(探究活動)」の最大の特徴は、活動の企画運営は基本的に「生徒達の自主性(運営委員会)」に委ねられていることです。運営委員長、運営委員を中心に全生徒が自らの責任で活動を推し進めて行きます。有意義な活動となるか否かは、すべては生徒達自身の考え、行動にかかっていると言っても過言ではありません。

 本番前の9月21日、NPO法人富士山ネイチャークラブの田中が学校にお伺いして「事前学習講話」を行いました。富士山の成立ちや自然の営み(植物、動物など)などをお話しすると共に、フィールドの様子を多くのスライドでご紹介して、探究テーマのヒントにとなりそうな自然の要素をご紹介いたしました。

 講話が進むにつれて、富士山や活動フィールドへの興味が高まり、多くのの質疑/応答が交わされました。「西臼塚は噴火の恐れがあるか?」「キノコの見分け方(食/毒)は?」「どんな虫がいるか?」「ナラ枯れの状況は?」「この時期の服装は?」「森で迷子にならない方法は?」などなど、現地での活動をより安全に、かつ有意義な活動とするための予備知識を共有する場となりました。

 開智日本橋学園の探究は「現地発見・現地解決型」活動で、「疑問―仮説―検証―発表」の4つのプロセスを重視します。また、個を重視し、グループ活動で成果を最大化して行くのも大きな特徴となっています。

 いよいよ本番初日、162人の生徒さんを乗せたバスが西臼塚に到着しました。早速運営委員会の進行で開校式が行われました。委員長の力強い挨拶(宣言)から始まり、校長先生からは、この活動に向けた期待と激励のお言葉がありました。

 危ぶまれた天候も回復して、いよいよフィールドワークのスタートです。先ずは、ガイドの引率による「ガイドウォーク」を実施、活動エリアの確認と共に、フィールド内の多様な植物や動物の痕跡、地形、地質、噴火口などを確認していきました。富士山麓の自然を初めて体験する生徒さんが大半を占める中、原生林の森を満喫しながらガイドとの会話が弾みました。

 初日の後半はグループ活動に移行して、自然観察を更に深めると共に、テーマとなる「疑問探し」を行いました。広いフィールドを時間の限り巡って、より多くの疑問を探っていきます。この場面はより多くの疑問を発見することに集中します。疑問の数だけ森を観る視点が広がり、更にはそれぞれの疑問の関係性についても視点が広がって行きます。

 4時間の「森探究」が終わるとホテルに移動して「室内探究」を開始。夕食や入浴を挟んで森探究で探ってきた沢山の「疑問」をチーム論議で絞り込んで行きます。「自分たちが本気で知りたかった疑問はこれだ!」とグループ全員が納得するまで論議が続きます。初日の大きな山場です。この間、富士山ネイチャークラブのガイドスタッフも控え室(相談室)で待機、随時生徒さんたちの相談に対応しました。グループの疑問が絞り込まれると疑問に対する仮説を考え、明日の現地検証方法を論議し、21:00初日の活動を終了しました。

 2日目の午前中は、再びフィールドに行って、疑問を解く「検証活動」を行いました。「現地解決型」活動を標榜する「森のフィールドワーク」の最も大事な場面です。「ありありと観察する」「現地現物で検証」「事実に基づいた検証」などを念頭に置いて、検証を深めて行きました。

 3時間程の検証時間はあっという間に過ぎました。現地検証で得られたデータや記録を入念に確認して、ようやく昼食タイム。笑顔が満ちあふれていました。

 現地での活動を終えて、ホテルに戻ります。

 ホテルに帰ると早速、明日の発表会に向けて論議がスタート。検証結果をどのようにまとめ、どのように発表するか、熱い論議が続きました。富士山ネイチャークラブのガイドスタッフも、各教室を巡回したり、控え室で生徒の相談に乗るなどで活動をバックアップしました。

 多くの事実(検証データ/記録)から、どんな相関性があるのかを多角的に検証して行きます。「森のフィールドワーク」最後の山場です。とことん論議してグループ全員の考えが集約したら、いよいよ翌日の発表会に向けた「発表資料(模造紙)」の作成に取りかかります。資料は「問い(疑問)」「仮説」「検証方法」「検証結果」「考察」の項目を立ててまとめていきます。更には、より分かりやすい発表とするためにグラフやスケッチなどを別紙で作成しました。そして明日の発表練習も行って21:00、2日目の活動を終了しました。

 3日目、いよいよ発表会の日です。30グループ(162名)が6つの教室に分かれて探究発表会が実施されました。10分の発表が終わると、質疑応答で更に核心の論議が続きます。最後に先生の講評が有り、参加した富士山ネイチャークラブのガイドスタッフからも講評を述べさせて頂きました。

■探究テーマ(抜粋)

・なぜヒメシャラの根元にはキノコやコケが生えていないのか

・木の種類によってコケの密度や生えている高さがどのように変わるのか

・コケはどのような環境を好み、その環境はコケの成長にどう影響するのか

・モグラが掘った場所はどのような共通点があるのだろうか

・スコリアが露出している土地としていない所では木にどのような違いがあり、その違いはなぜ生じるのか

・ザトウムシの個体差と生息地にはどのような関係があるのか

・森の中で音の聞こえ方は地形によってどのように変化するのか

・マスタケとサルノコシカケ科の育ちやすい環境について

・キノコの生える場所にはどのような傾向があるのか

・バイケイソウの生息地の特徴とは

・天然林と人工林の周りの土の性質にはどのような違いがあるのか、なぜ違いが生じるのか

■発表会での意見、講評(抜粋)

・声がはきはきとしていて、聞きやすかった。

・検証データの多さに驚いた。よくぞここまで検証した。(ザトウムシの数、ブナの実の数など)

・検証要素が不足していて、全体を捕らえていない。

・検証方法を実演してくれて、とても良く理解出来た。

・考察が浅い。良かったこと、悪かったことをもっと具体的に述べて欲しかった。次にどう繋げて行くかの視点が重要。

・専門用語が沢山出てきて、新しい分野を学んだことが分かった。

・検証データの指標作りに創意工夫が見られる。測定器がなくても、説得力がある。

・感覚的(足裏の感覚など)な指標も面白い、悪くない。

・「なぜだ、なぜだ」と突っ込んでいく発表内容は、探究学習の手本である。

・別紙データがとても分かりやすく、理解が進んだ。

・検証ポイントを地図上に示したのはとても良かった。

■校長先生からは、発表を聞いている側の講評として

・聞き手の質問の質が良い

・聞き手が、発表者が話しやすい雰囲気作りを行っている

とのお話しがありました。発表する側に注目するだけではなく、聞き手の姿勢も重要な役割を担っていることを改めてご指導頂きました。

 発表会終了後、宿舎の体育館で閉校式が行われ、3日間に渡る「森のフィールドワーク」が無事終了となりました。そして3年生になると「街のフィールドワーク」、高校生になると「海外でのフィールドワーク」が続きます。

 探究学習のプロセスは、将来社会人になって従事する「仕事モデル」そのものです。「現地発見・現地解決型」の取組みで、大きな社会問題に果敢に挑戦している将来の君たちを思い浮かべながらバスをお見送りしました。3日間、本当にお疲れ様でした。

  <リポート 田中>

開智日本橋学園中学校 サイト情報

開智日本橋学園中学・高等学校 – 学校法人開智学園 (kng.ed.jp)

2023-11-06 | Blog, イベント報告

2023年9月28日 武蔵野市立第五小学校 プレセカンドスクール 「ネイチャーラリー」

 武蔵野市立第五小学校4年生78名がプレセカンドスクールで山中湖にいらっしゃいました。その2日目、晴れ渡った秋空の下、富士山が望める広いフィールドで自然体験活動「ネイチャーラリー」に挑戦しました。

 「ネイチャーラリー」は、今の便利な時代から、電気もガスもコンビニもない「原始の時代」の戻ってその時代の暮らしをゲームで体験する活動です。1グループ5,6人で構成し、グループ一丸となって8つのポイントをクリアーして行きます。8つのポイントをすべて回ったら、好きなポイントを3回まで挑戦出来ますが、挑戦を重ねるごとに獲得点数がどんどん伸びていく様子は、圧巻でした。 

ハンター:パチンコで狩猟体験
獲物を獲るためにヤリを遠くまで投げる体験
ファイヤースターターで火おこし体験
悪路を竹ポックリで突破します
獲物に気付かれないようにそっと歩きます。
自然界にないものを探す「カモフラージュ」
出題された重さと同じ重さのものを探します
闇夜でも歩ける体験「目かくしロープ」

 プレセカンドスクールでは、日頃学校では体験出来ない自然体験活動が展開されます。そのプログラムの一つとして「ネイチャーラリー」を体験して頂きましたが、最初から最後まで元気な子供達の歓声が響き渡りました。日本一の富士山を仰ぎながらの体験活動は気分も最高! 先生方と子供達が一体となっての活動は、とても良い思い出になったことでしょう。

 <リポート 田中>

2023-11-02 | Blog, イベント報告

2023年9月27日、28日 武蔵野市立第二小学校 「プレセカンドスクール」

 武蔵野市立第二小学校4年生は毎年、「プレセカンドスクール」で山中湖にお出でになります。今年も富士山および富士山麓で色々な体験活動を実施しました。初日の午後は山中湖文学の森で「ネイチャーラリー」に挑戦し、2日目は「富士山お中道自然観察ツアー」を行いました。その模様をご紹介いたします。

■初日「ネイチャーラリー」

 山中湖文学の森「かちかち山広場」に59名の元気な子供たちが集いました。このプログラムを大変楽しみにされてきたとのこと、一人一人の意欲的な表情、言葉からこの活動に向けた期待が伝わってきました。

 「ネイチャーラリー」は、原始の時代を想定し、その時代に生きていくための課題や試練をゲームで体験するプログラムです。5人ほどのチームで、難関を突破していきます。ルール等の説明を行って、いよいよスタート! ここからは、すべてチームの意志と責任で行動します。先生方はそれを温かい目で見守ります。 

川渡りを想定した「ロープ渡り」
闇夜の行動「目かくしトレイル」
ファイヤースターターで火おこし体験
課題の重さと同じ重さのものを探します。
マンモスまで届け! ヤリ投げ
自然界にはない人工物を探そう
食料を確保せよ! ハンター

 あっという間の2時間が過ぎて終了となりましたが、各ポイントで獲得した得点は、2度、3度と挑戦を重ねる度に高まって行きました。チームワーク、創意工夫が見事に発揮されました。閉会式でも多くの振り返りや感想について発言がありました。

  <リポート 田中>

■2日目「富士山お中道自然観察ツアー」

 五合目ロータリーからの富士山 お天気を心配していたけど、この調子なら予定のコース(御中道〜奥庭駐車場まで)を完走出来そうですね!

 スバルラインの五合目、ロータリーの広場に皆さま到着しました。皆さま神妙な面持ちでガイドの諸注意を聞いてくださいました。ここは標高2300m。まさしく富士山にいます。

 樹林帯を抜けて、富士山をバックに記念撮影

 富士五湖が見渡せる場所にて、思わず『ヤッホー!』

 さらに御中道を進みます。明るいダケカンバの樹林帯を抜ける。斜面には先駆植物の緑。富士山は相変わらず山頂は雲に隠れているけど、お弁当タイムまであと少し。

『スコリア(火山礫)が赤くなったらもうゴールだよ。』

カラマツが片側しか枝が無いのはなぜ?

すでにみんな知っている。

『偏西風のせいでしょ?』

あ!地面が赤くなった!

よく気がついたね〜。

 地面もいよいよ赤くなって来たけど、スノキの紅葉も始まっている。スコリアが赤くなるのは噴火口が近い証し。もう直ぐゴールだ!

 待ちに待ったお弁当タイム!青空の下で食べるとなぜ美味しいのかな?しかもここは富士山五合目、標高2300m。ゴミはすべて持ち帰ろうね。

 あとは富士下山のみ。四合五尺の奥庭まで降ります。下山は慎重にね。そして、無事に奥庭に到着しました。

 この日の富士山の自然の美しさと青空と澄んだ空気はそれぞれのハートにどのように響いたのでしょうか。みなさん、よく頑張りましたね。

 また富士山にいらしてくださいね!

  <リポート 舟津川>

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