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イベント報告
2019-10-28

2019年10月2-4日 聖ヨゼフ学園小学校4年生 体験学習

2019年10月2-4日、聖ヨゼフ学園小学校4年生の体験学習が富士山麓で行われました。富士山ネイチャークラブは3日間に渡って活動をサポートさせて頂きました。今年のテーマは「人類は葛藤を乗り越えて循環型社会の実現を目指す」という教科融合型プログラムのテーマのもと、特に「水(の循環)」について富士山麓を踏査しました。

初日は富士の湧水が活用されている「わさび田」を見学しました、年間の水温が12-15℃で安定していること、大量の水が利用できることなど「わさび栽培」にとても適していることが分かりました。 まさに水の循環の恩恵を受けた営みです。

 

また、実際の湧水ポイント(陣馬の滝)も観察しました。 そしてその川に生息する水中生物を調査しました。

・カワゲラの仲間

・カゲロウの仲間

・ヘビトンボ

・サワガニ

・カジカ(魚)

・トンボの幼虫ヤゴの仲間

などが次々に確認されました。 名前が分からない生物も・・・。この時期の水中生物は夏に生まれた小さなサイズばかりでしたが、300を超える個体を捕獲し観察することが出来ました。いずれも水の判定基準「きれいな水」(環境省/国土交通編)に生息する生物でした。きれいで豊かな湧水(水の循環)は多くの水中生物を育んでいることが分かりました。調査が終了すると「元気で大きくなってね」の声に送られて川に戻って行きました。

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2日目は、御殿場口新五合目から二ッ塚(富士の側火山)周回コースに挑戦しました。前半は自然林の中を気持ち良く歩きながら樹木やキノコや鳥類など、色々な自然の営みを観察しました。幕岩で昼食して、いよいよ森林限界の上にある「二ッ塚」を目指します。 森林限界を超えると広大な富士の火山大地が開けてきました。宝永山が間近に迫り、その後に大きな富士山が構えています。オンタデが黄色に紅葉し、山肌を水玉模様のように飾っています。「これはすごい景色だ!」「日本じゃないみたい!」「ここに立つと心が広くなる!」などの歓声が上がりました。 景色を楽しんだ後は、富士山に降る雨が地面に吸い込まれていく様(水の循環)を「実験」で確認しました。ペットボトルから放たれた水が一気にスコリアの大地に吸い込まれて行きます。富士山はまるでスポンジで覆われている様な感じでした。二ッ塚(下塚)の頂上に立つと改めて富士山の大きさを実感します。帰路は「ミニ砂走り」を体験するなど、富士の魅力たっぷりの一日になりました。

◆登山口から宝永、富士を仰ぐ

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◆幕岩

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◆下塚の頂上から上塚、宝永、富士を仰ぐ

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◆ミニ砂走り

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3日目は、富士山の地下(コウモリ穴)に潜り、地下に水が浸透してくる様子(水の循環)を観察しました。洞穴の天井に無数の水滴が輝いていました。これらが集まって地下水を作ります。そして幸運にも洞内でコウモリが飛ぶ姿を見ることが出来ました。また西湖で発見された「クニマス」の見学や樹海ハイクを楽しんで3日間の体験学習が終了しました。

富士山を舞台に「水の循環」について学んだ今回の体験学習、「水の循環」が豊かな自然や生物の命を育む重要な仕組であること、そしてそれを維持していくことの重要性を学びました。

4年生は1年生の時からから4年間、全ての体験学習プログラムをサポートさせて頂きました。最終日のランチを一緒に食べながら4年間の思い出話で大いに盛り上がりました。富士山の自然体験、地域産業の見学、郷土料理や草木染め体験などなど、走馬灯のように駆け巡ります。子どもたちが4年間で体験した全てのプログラムを鮮明に覚えていたことに深く感動するとともに、改めてサポートする側の責任の重さを感じました。5年生からは東北に舞台を移して自然体験学習が続きます。 子供たちの成長に心からエールを贈ります。

 

<リポート 田中>

 

聖ヨゼフ学園小学校様 サイト情報:    https://www.st-joseph.ac.jp/primary/

 

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