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2024-07-02 | Blog, イベント報告

2024年6月12-14日 聖ヨゼフ学園小学校3年生「自然体験学習」

 横浜市にある聖ヨゼフ学園小学校の3年生が本栖湖を拠点に自然体験学習を実施しました。その2日目に「精進湖樹海ハイク」、3日目に「バードコール作り」を体験しました。元気な子供たちの活動の模様をご紹介します。

■2日目「精進湖樹海ハイク」

 精進湖からは、朝から富士山がお目見えして素晴らしいスタートとなりました。精進湖に流れ込んだ青木ヶ原樹海の遊歩道から、ツアーが始まります。

 最初にご案内したのは、湖に突き出した溶岩流の先端。千年以上も前に富士山が噴火して、チョコレートみたいに熱い溶岩が流れて冷えて固まった。その上を歩いて行きます。お池ボッチャンしないでね。みんなで先端まで歩いて行きました。

そのあとは、樹海の遊歩道をハイキング。

 『ムネアカオオアリがいるよ!』よく知ってるね!小さな生き物をよく見つけてくれたね。

歩いて行くと再び湖が見えて来ました。

『あ、ミント色!』

 ステキな感性ですね。樹海の木々から見え隠れする湖の色をそんなふうに表現してくれました。

やがて、富士山が見える場所まで来ました。

ヤッホー!

ここで記念撮影です。

ここから折り返して戻ります。

 ここに棲む動物たちのお話には目を輝かせてくれました。シカもクマもリスも、この森はみんなのお家なんですね。

 ゴールすると、最後に代表の子供さんから感謝の挨拶がありました。聖ヨゼフ学園小学校さんはどんな活動のあとにも必ず代表の子供さんから丁寧な感謝の挨拶があります。

 精進湖樹海のトレッキングは如何でしたか? 一生の思い出になったなら・・・と思いつつバスをお見送りしました。

■3日目「バードコール作り」

 最終日の午前中、本栖湖の宿舎で「バードコール作り」に挑戦しました。スタッフが到着すると最終日にもかかわらず元気な声で“ごきげんよう”の挨拶が。テーブルに新聞紙を敷いてくれるなど、子供たちに準備をお手伝いいただき、いよいよスタートです。

 先ずは、木片の穴に、アイボルトをねじ込んで行きます。だんだんきつくなりますが、力を込めて回します。そして少し緩めた所で、ボルトを回すと綺麗な「鳥の声」が鳴り響きました。

 ここから、本体に絵を描いていきます。それぞれが記念になる絵柄で個性を発揮しました。作品のいくつかをご紹介しましょう。

 絵を描き終えると、今度はヒモ作りを行いました。スタッフからヒモの付け方、長さの調整の仕方を教わり、それぞれに好きな色を選んで本体に結びました。首に掛けて、完成を確認! たくさんの笑顔がこぼれました。

 全員がそれぞれに個性的な「バードコール」を完成することが出来ました。最後に代表の子供さんから感謝のご挨拶があり、プログラムを終了しました。富士山の山麓に来た記念のお土産が出来ましたね。

 聖ヨゼフ学園小学校3年生の皆さん、3日間に渡る富士山麓での色々な自然体験は如何でしたか?体験を通して色々な学びがありましたね。来年、更に成長した皆さんにお会いすることを楽しみにしています。

<リポート 舟津川、田中> 

聖ヨゼフ学園小学校サイト情報

小学校|聖ヨゼフ学園 (st-joseph.ac.jp)

2024-06-27 | Blog, イベント報告

2024年5月22-24日 湘南学園小学校4年生「山の学校」

 藤沢市にある湘南学園小学校の4年生(約100名)が富士山およびその周辺で「山の学校」を開校しました。その3日間の活動をNPO法人富士山ネイチャークラブがサポートいたしました。

■「事前学習講座」

 「山の学校」の初日(5月22日)に取組む学習プログラムが「富士山お中道 探求学習」です。本番を前に、5月10日スタッフが学校にお伺いして「事前学習講座 富士山の紹介」を実施しました。富士山五合目(お中道)の様子を紹介しながら、「探求テーマの発掘」を行いました。学校での事前学習が進んでいたこともあり、沢山の質疑応答がありました。講話を聞きながら探求ノートに「疑問」がいっぱい書き出されました。

■1日目「お中道探求学習」

 「事前学習講座」から12日後、いよいよ現地(富士山五合目お中道)での探求活動が行われました。明るい雲が立ち込める富士山の五合目で、生徒さんたちをお迎えし、お中道と呼ばれてきた修験の道を3キロほど探索しました。

キクイタダキやメボソムシクイなど、鳥の美しい鳴き声を聞きながら、それぞれの感性で気づいたこと、不思議に思ったことを大切に、ガイドスタッフの説明とともに探求していきます。玄武岩質のマグマに由来する赤や黒のスコリアの生成の違い、溶岩流や眼下に見える側火山、高山植物などを興味深く観察/検証しました。

 夜の振り返り学習では、「富士山は青いと思っていたけれど、実際近くで見ると、緑や赤など色とりどりでびっくりしました。」「富士山の名前の由来は?」「富士山五合目に動物が少ないのは?」などなど、つぎつぎに質問が飛び出し、各自の考察や観察記録を、まとめていくお手伝いもさせていただきました。

■2日目午前「樹海/三湖台ハイク」

 昨日の天空からうって変わり、本日は地下の世界、鳴沢氷穴に入洞しました。「富士山五合目には水が無かったのに、こんなに水があるんだね、どうやって氷になったんだろう。天然の冷蔵庫だね。」など、体感したことから疑問や気づきが湧いてきます。

 地上へ出た後、緑輝く樹海~紅葉台~三湖台へとハイキングしました。山道を登り振り向けば、昨日歩いた富士山がそびえ、足元を見れば、オトシブミの卵をまいた葉や、誰かが食べた葉っぱの跡、その他、様々な虫、キノコなどの生き物たちが発見でき楽しい時間を過ごしました。

■2日目午後「ネイチャーラリー」

 原始時代にタイムスリップしたイメージで、自然の中で生きていくために必要なことを、ゲーム形式で体験していただきました。1チーム5.6人が力を合わせて各ポイントを巡りました。ヤリ投げ、竹ポックリ、人工物を探すカモフラージュ、ハンターパチンコ、重さ当て、などなど、頭と体をバランスよく使い、課題をクリアーしていきました。課題をクリアーするたびに、歓声上がり、チームメイトと喜び合っていました。一日ハードな活動が続きましたが、子供たちから「楽しかった~!」と嬉しい声が。サポートしたスタッフに笑顔がこぼれました。

■3日目「水生生物の観察」

 天気に恵まれた最終日、「陣場の滝」で水生生物を観察しました。富士山の湧水や天子山塊からの地下水が交わる場所で水生生物を探します。カワゲラやカゲロウ、ヒゲナガカワトビケラといったきれいな水に棲む生物がいっぱい確認出来ました。

■最後に

 3日間通して、富士山をフィールドに森や水にかかわる探求学習を行いましたが、さまざまな角度からそれぞれに気づきや発見があり、もっと調べたい、もっと知りたいと思う自然体験になったのではないかと思います。リアルに感じる、楽しい探求学習の時間、ありがとうございました。またお会いしましょう!

<リポート 藤園麻里>

湘南学園小学校 サイト情報

湘南学園小学校 (shogak.ac.jp)

2024-06-24 | Blog, イベント報告

2024年5月27日 横浜市立領家中学校「洞窟探検」

 富士山麓には溶岩流が作り出した溶岩洞窟が70個以上あることが確認されています。まだ発見されていない洞窟も含めると、実際には100個以上あるとも見られています。洞窟の形(大きさ、長さ、深さ)はすべて異なり、その造形美は、とても感動的です。

 横浜市立領家中学校の生徒さん(138名)が、青木ヶ原溶岩台地の一角で「洞窟探険」を体験しました。今回は6つのポイントを設定、「4つの洞窟体験+2つの自然解説」でローテーションを回しすべての生徒さんに全ポイントを体験して頂きました。

各ポイントの活動の模様をご紹介します。

■ポイント1: 4つの洞窟の中では一番大きな洞窟で立って歩くことが出来ます。

 一足中に踏み入れると冷たい空気が漂い、天井からぶらさがる木の根や菌類の様子を興味深く観察したり、溶岩棚の形成について意見交換しました。天井は沢山の水滴が光ってとても綺麗です。玄武岩の小さな穴に水が浸みています。

■ポイント2: 幅も高さも狭い穴を抜けていきます。

 「洞窟の中でも虫が生きている」「水滴が付いてキラキラしている蜘蛛の巣がきれいだった」「金色に光る菌が天井いっぱいに散りばめられていて、綺麗!」などなど、色々な気付きがありました。

 地上に出てきました。頑張りました!

■ポイント3: 溶岩の自然解説

 溶岩洞窟を目の前にして「青木ヶ原樹海と貞観噴火」について解説いたしました。生徒さんはすでに地学で岩石を習っていて「玄武岩」をご存じでした。「月も玄武岩で出来ているよ」との説明に「富士山も月も同じ玄武岩なんだ!」と感嘆の声が。

■ポイント4: 出口は2箇所、どちらの出口もとっても狭い洞窟

 「え~ここを行くの?」「行けるかなあ?」「大丈夫?」と最初は自信のなそうな声ばかり。ガイドが抜けていくコツを伝授すると、さすがに体が柔らかい中学生、次から次から進んで行きます。

 地上に出る穴は小さいが、足場と腕力を使って無事帰還出来ました。

■ポイント5: 富士山や樹海に生息する動物たちの解説

 富士山の山麓には沢山の動物が生息していることを学びました。実物の鹿の角2本を持って「こんなに重いんだ!」とビックリ。カモシカの角も実物で確認しましたが、富士山に「カモシカがいることを初めて知った」との声も。また夕方になるとこの洞窟にコウモリが飛び交うことをお話しすると「夕方にもう一度来てみたい」と好奇心いっぱいでした。

■ポイント6: 一番高さがない洞窟

 入口は狭いが内部は広間のような感じ、でも天井が低く這って奥まで進みます。木の根っ子が岩を突き抜けている姿、洞窟に差し込む小さな光に感動の声が上がっていました。

■最後に

 4つの洞窟はそれぞれに特徴があり、また、探険の苦労もそれぞれでした。「溶岩流」「動物」の解説ポイントを合せ、溶岩流が作り出した洞窟の自然美、造形美を楽しみながら、洞窟の成立ち、そこに生きる樹木、動物、昆虫等を観察することが出来ました。実体験は「考えていたこと」から「確信」に変わる瞬間です。生徒さん一人一人がその瞬間を多くの仲間と共有出来たことはとても有意義な活動になったと思います。領家中学校の皆さま、また富士山麓でお会いしましょう。

<リポート 田中>

2024-06-22 | Blog, イベント報告

2024年5月14日 横浜市立日吉台中学校1年生 自然体験活動「ネイチャーラリー」

 入学間もない横浜市立日吉台中学校1年生(10クラス 354名)の皆さんが「遠足」で箱根にいらっしゃいました。その中の活動として「ネイチャーラリー」に挑戦して頂きました。

 10時、予定通りの時間に箱根仙石原「星槎レイクアリーナ箱根」に到着。大涌谷から流れてくる「硫黄の香り」が生徒さん達を包み込み、箱根に到着したことを実感したことでしょう。元気な新入生の「おはようございます」の挨拶が行き交う中、大軍団が次々とグラウンドに集結してきました。運営委員(生徒)の進行で「開校式(開会式)」が始まり、この遠足の目的などが確認されました。

 「ネイチャーラリー」は、現在の便利な時代から一旦、原始の時代(人の営みの原点)に遡って人の生命力や知恵を体験するゲームです。8つのポイントに挑戦し、その成果で点数が付与されます。求められる能力は ①体力 ②感性 ③知恵、論理性 などですが最も重要な要素は「チームワーク」です。考える力はグループ全員の総和であり、その結果が成果に表れます。

 ルール説明、安全遵守事項の確認を行って、いよいよスタートです。55グループが最初のポイントに向かって、猛ダッシュ! して行きました。 

 今回は、オプションポイントとして「箱根の植物観察」が追加されました。ゲームを楽しみながら「少なくとも5種類の植物を覚えよう!」の取組みも行いました。

 活動の様子をご紹介します。

<ハンター:狩猟で食料を確保します>
<サイレントウォーク:獲物に気づかれないように近づきます>
<食べられる植物探し:猛毒な植物を見分けます>
<丸太切り:正確に丸太を切り落とします>
<植物観察:この植物の名前は? 特徴は?>

活動途中、「どうですか?」と声掛けすると

・簡単そうに見えて皆な難しい。思うように点が取れていない。

・時間配分を間違えて、まだ植物観察に行けていない。

・ハンター、ヤリ投げは上手くいった。コツを理解したから。

・重さ当ては、2回挑戦したが点数が取れなかった。がっくり!

・1回目より2回目は点数が伸びる。もっと回りたいが時間が足りない、残念。

・他のクラスの人とも交流できた。楽しかった。

・自分のグループは、この点数なので、あまりクラスに貢献出来ないだろう。

・どれが毒の植物か分からない。気を付けないと。

・どのポイントも初めての体験で、楽しかった。

などなど率直な感想が返ってきました。「楽しかった」は、積極的に取組んだ証しですね。

 2.5時間があっという間に過ぎて終了の笛が鳴ると、生徒さんが次々に戻ってきました。運営委員の司会で、午前の部のクロージング。いよいよクラス別総合得点の集計、発表です。総合得点トップは411点を獲得した4組、2位は393点を獲得した8組、3位は391点を獲得した1組でした。4組の皆さま、優勝おめでとうございました。上位3クラスに賞状をお贈りいたしました。

 横浜市立日吉台中学校の教育目標は「共に生きる」と伺いました。まだ入学して間もない1年生(新入生)が、この目標の実現に向けて新たな歩みをスタートしました。この箱根での活動が学年全体の協調、連帯を高める活動になったとしたら、とても幸いです。

<リポート 田中>

2024-06-17 | Blog, イベント報告

2024年5月8日 横浜隼人中学校1年生「富岳風穴~野鳥の森公園」樹海ツアー

 まだ、入学間もない元気いっぱいな横浜隼人中学校1年生(114名)の皆さんが富士山麓にいらっしゃいました。 その中でプランされた「樹海ツアー」を富士山ネイチャークラブがサポートいたしました。新緑が映えるこの季節の樹海の森をじっくり観察できる「富岳風穴(溶岩洞穴)~野鳥の森公園」が今回のコースです。

 「早起きだったから眠い」と言う生徒さんもいましたが、先ずは富岳風穴に入洞します。一歩入ると、ひんやりした空気に包まれ、眠気も吹き飛び、氷の世界に魅了されました。そして、昔、蚕の卵や種を保管して、天然の冷蔵庫として利用したことも学びました。

 ガイドの説明に耳を傾け、自分の考えや意見をはっきり言える生徒さんが多く、ツアーの中でもガイドとの会話が弾みました。そして、多くの気づき、発見、感動がありました。

 生徒さん達との活動の一部をご紹介します。

■ “曲がっている木が多い。根っこが地面にたくさん出ている。倒木が多い。コケがたくさんある” と、素早く樹海の森の特徴を発見、それはなぜ?と分析が始まりました。

■どんな匂いがしますか? 匂いも森の観察にとても重要です。

■倒れた木の根っこの形を見て、“これで生きていたの?”

■“ギンリョウソウはキノコみたい!” “白い飴細工みたい!” 森の中でひときわ目立つギンリョウソウの姿はこの季節ならではの発見でした。ガイドからその生態の説明に「えー」との驚きの声が。

■森に生きる動物たちの痕跡も沢山発見しました。“リスの食痕(松ぼっくりのエビフライ)シカのフンや食痕、イノシシの掘った穴などなど。

■森のさえずりの主人公は「焼酎一杯グイー」と鳴く「センダイムシクイ」でした。グループ全員がその鳴声を確認し、きれいな声に聞きほれました。

■「クマは怖い!」という生徒さんにクマについて話をしました。森林生態系におけるツキノワグマの役割は、①種子散布(山桜や山ぶどうの種を散布し増やす)、②スズメバチの天敵としての君臨 などです。 クマによる被害などをテレビで見て怖いと思っていた生徒さんは、「クマを少し見直した」と言ってくれました。人間の側からだけでなく、自然からの見方をするだけで違う世界が広がったことと思います。自分とは違う意見も素直に聞いて、さらに思考することのできる生徒さんたちでした。

■菌類についても盛り上がりました。ロクショウグサレキンの色鮮やかさはインパクトが強く、腐生菌としての役割も理解し、菌類探しに夢中になったグループもありました。菌は樹海で観察されるような森を再生する役割だけではなく、人間の体の中にも1000種類以上の腸内細菌、数は100兆個以上、重さにすると1.5㎏ほど常在していて、食べ物の消化や免疫力の維持に貢献していると紹介すると大変驚いた様子でした。菌は汚いものではなく、すべての生き物にとってなくてはならないものと認識ができました。

■溶岩が繰返し流れ、何層にも重なって今の形になっていること確認。

■その他、ルーペを使ってコケや溶岩、虫やキノコなどのミクロの世界を観察したり、磁石が岩にくっつく実験を行ったり・・・・。私たちガイドもさまざまな発見を生徒さんとたちと共有する事が出来ました。

 横浜隼人中学校の生徒さんたちは、強い好奇心を背景に、主体的、かつ積極的に学んでいる姿がとても印象的でした。

 ツアーのクロージング(振り返り)では、

①生物(植物、動物、菌類)はお互いに依存しながら生きていること。その環境を維持していくことの重要性

②そこにある対象を理解するためには、自分の目で確かめ、自分の耳で聞き、自分の指先で確認し、そして匂いも。現地現物(事実)を自ら検証することの重要性

を共有しました。

 これからも自然環境(地球環境)に関心を持って中学校での学びを更に深めてくれることでしょう。そして、森の一員として樹海に遊びに来てくださいね。

<リポート 関口東子>

横浜隼人中学・高等校 サイト情報

https://www.hayato.ed.jp/

2024-05-06 | Blog, イベント報告

2024年4月23日 東洋大学附属牛久高等学校「新入生HRキャンプ」

 入学して間もない、東洋大附属牛久中学校・高等学校の皆さんが「HRキャンプ」で新緑の富士山麓にいらっしゃいました。

 その2日目、高等学校「スポーツサイエンスコース」の生徒さん35名のトレッキング(氷穴―三湖台コース)を富士山ネイチャークラブがサポートいたしました。

 体格の良い生徒さんがバスから降りてくると、直ぐさま「こんにちは!!」「よろしくお願いします!!」と礼儀正しい挨拶がありました。スポーツ人を目指す生徒さんたちとの爽やかなの出会いで、ガイドスタッフも心が弾みます。

 改めてご挨拶して、いよいよ出発です。2つのグループに分かれて、まずは青木ヶ原樹海の中を進んで行きます。青木ヶ原溶岩台地は約1150年前の富士山麓から流出したもの、目指す三湖台(足和田山系)は約1000万年前に海から隆起した山、全く異なる成立ちの自然を観察して行きます。

 樹海を歩いていると間もなく、“空気が美味しい”、“緑が濃いなー”、“樹海の石は黒いね”との第一印象が聞こえてきました。鋭い感性にガイドもビックリ!!

 針葉樹が多い中で「桜の花」を発見するや、“これはソメイヨシノではないな”  おー、その通り!!「オオヤマザクラ」です。

 樹海には曲がった木が多いことに気づき、一人の生徒さんが“木は曲がって太陽に向かって伸びるものだ”と解説してくれました。

 会話が弾む中、いよいよ樹海とお別れし、ここからは足和田山系の「三湖台」を目指して登って行きます。

 足和田山系は樹海と異なり、穏やかな里山の雰囲気に変わります。

 山椒の葉の香りを嗅いで、“美味しそうだ!”いや、“変な臭い”と意見が分かれましたが、楽しそうでした。また、登山道で「鹿の角」を2本も見つけました。あまりにもりっぱな角に一同感激!

 どんどん登って行くといよいよ今日の目的地「三湖台」に到着。残念ながら富士山の眺望は叶わなかったが、眼下に広がる「青木ヶ原樹海」「本栖湖」「西湖」などのダイナミックな眺望に感動の声が上がりました。そして皆で「応援歌?」の合唱も。

 山頂では生徒たちの目の前で「ホウジロ」が綺麗な鳴声を披露してくれました。「一筆啓上仕候」と鳴いているように聞こえましたか? それにしてもまるで独演会でした。和みましたね。

 山頂でゆったりとした時間を過ごし、帰路につきます。

 ゴールでのクロージングで今回のトレッキングを振り返り、礼儀正しい、爽やかな生徒さんたちとお別れしました。

 東洋大附属牛久高等学校「スポーツサイエンスコース」の新1年生の皆さん、「樹海/三湖台トレッキング」を楽しんで頂けましたか。また、お会いしましょう!

  <リポート 上岡、田中>

東洋大附属牛久中学校・高等学校 サイト情報

東洋大学附属牛久中学校・高等学校 (toyo.ac.jp)

2024-05-02 | Blog, イベント報告

2024年4月20,21日 大妻多摩中学校1年生「オリエンテーション」

 4月7日に入学したばかりの大妻多摩中学校の新1年生、わずか2週間後の4月20日から3日間オリエンテーションで、今年も富士山北麓にいらっしゃいました。その活動の一環として、4月20日、21日に実施した自然体験プログラムを富士山ネーチャークラブがサポートしました。

■初日午後「チームビルディング」

 4クラス約160名の生徒さんが、河口湖畔のシッコゴ公園に降り立ちました。真新しい体操着に、真っ白な運動靴がまぶしく輝きます。

 チームビルディングは、「フレンドシップゲーム」、「ネイチャーラリー」の2部構成。5~6人に分かれたチームで得点を競います。プログラムの説明に皆、やる気満々の表情。ボルテージがいっそう上がります。

第1部「フレンドシップゲーム」

 最初は「挨拶ゲーム」。1人でも多くの仲間と出会い、名前、趣味などをお互いに聞き合いカードに記入していきます。入学間もないだけに、このゲームで初めて会った生徒さんが数多くいました。後にカードを見直して、初めて「挨拶」した仲間の顔を思う浮かべることでしょう。

 次は「富士山クイズ」。出題を、YES/NOで一瞬に判断します。徐々に難しくなるクイズに右往左往しながらも、少し富士山の知識を高めました。

第2部「ネイチャーラリー」

 今から全員「原始人」です。文明の利器も当然ない縄文、弥生時代の暮らしぶりを、8つのゲームをクリアしながら原始の時代を体験しました。

 クラスマッチは、557点を獲得した「1組」が見事優勝しました。1組の皆さん、おめでとうございました。

 <リポート 関口純>

■2日目午前「富士山講話」

 中学校生活を日本の象徴である富士山の麓からスタートするのはとても意義深いものがあります。「富士山を学んで自然のことを考えよう」という題目でお話しさせて頂きました。

 ・色々な奇跡が今の富士山を作り上げた。

 ・環境に適用できたものだけが生き残っている

 ・水の山と呼ばれる理由、その恩恵

 ・富士山のリスク

 ・富士山から持続可能な未来を考える

 色々な視点から富士山を学び、“富士山は決して永遠ではない”との共有が出来たと思います。

<リポート 田中>

■2日目午後「青木ヶ原樹海と溶岩洞穴ツアー」

 昨日のネイチャーラリーや宿泊のプログラムですっかり意気投合されたのか、この日の皆さまはほんとうに元気いっぱい! 富士山が作った神秘の森をさあ、ご案内致します。

 森には森の主人公の木があります。今日は青木ヶ原樹海の主人公をご紹介しましょう。

とある2種類の木の前で、質問です。

日本にある世界自然遺産の森は?

『白神山地!』

『屋久島!』

みなさますぐに答えられます。主人公の木は?

『ブナ!』

『スギ!』

こんなふうに答えてくださるとガイド冥利に尽きます。

『小学校でやりました!』

 そうなんですね。でも、ここには、ブナもスギも無いんですよ。なぜでしょうね? 

 さて、青木ヶ原樹海の主人公は… 

覚えて頂きましたね。多分一生忘れないでしょう。ありがとうございます。

 土がほとんど無い溶岩の上のこの場所に、なぜこんな原生に近い森が広がっているんでしょう?

 その秘密はね…

 倒木の上に、小さな小さな芽生えがあります。あまりにも小さな赤ちゃんの木に、みなさま感嘆されていました。これが数百年後に、巨木になるかも知れないね。

森の時間に思いを馳せます。

 桜の花びらがたくさん落ちています。踏むのかわいそう!そんな感性が素晴らしい。さて、桜の木はどれかな?見上げると、すぐに気がついてくれました。ここにこの桜の木を植えたのは誰?

 答えは野鳥でしたね。オオヤマザクラの実を食べた野鳥がここにフンをした!

 100年経ったら毎年花を咲かせて、また「さくらんぼ」を実らせる。自然の命のつながりのその調和に、感動してくださったかな?この季節ならではの素敵な落とし物でしたね。

 最後は、鳴沢氷穴に入洞します。

寒い!  低い!  地獄穴だって!  コワイー!

 ワーワーキャーキャーと興奮の連続でしたが、これが自然に出来た、しかも青木ヶ原樹海には100以上も見つかっているなんて・・・・。火山である富士山のダイナミズムを感じて頂けたと思います。

 最後に、『一番印象に残ったもの』を一人一人の生徒さんに言ってもらいました。20人いて20通りの事柄が出ましたね。ひとりひとりの感性は異なるもの。みなさまの心に大切な気付きがいつまでも輝いていることでしょう。またいつかこの樹海にいらしてくださいね。

<リポート 舟津川由利>

大妻多摩中学校・高等学校 サイト情報

大妻多摩中学高等学校 (otsuma-tama.ed.jp)

2023-12-29 | Blog, イベント報告

2023年11月17日 山崎学園富士見中学校1年生 課題解決型体験活動 「ネイチャーラリー」

 富士山麓の紅葉も真っ盛り、秋も深まった11月17日に山崎学園富士見中学校1年生の皆さんが課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」を実施しました。朝から土砂降りのあいにくの天気のため富士北麓公園体育館での実施となりましたが、観覧席もある大きな体育館で、生徒さん達は野外での実施と遜色ない活動が出来ました。元気に課題に挑戦した生徒さん達の活動の模様をご紹介致します。

 第1部は「フレンドシップゲーム」を実施しました。入学してから半年がたちましたが、6クラスもあり、学年全員の顔と名前が一致しているとは言い難く、お話しする機会もなかった人が多かったことでしょう。「挨拶ゲーム」では、多くの人との出会いがあり、会話も弾みました。

 「タイムセンスゲーム」「並び替えゲーム」では、課題達成に向けて各クラスとも息の合った活動が展開されました。「富士山クイズYES・NO」では、早々に解答を間違えて外野に退出となった生徒さんは「次こそは絶対に残る!」と真剣な表情が印象的でした。

 第1部の「フレンドシップゲーム」では身も心も開放して、学年全体の親交と連帯が一気に深まりました。小休止を挟んでいよいよ第2部のスタートです。

 第2部は、課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」に挑戦しました。ここからは6名ほどで構成するグループ活動になります。「文明の利器」がなかった「原始の時代」を生き抜く力をゲーム形式で競います。8つのポイントにはそれぞれに課題が設定されており、「身体能力、感性/五感、知識/論理」を駆使して課題を突破していきます。ポイントごとに達成度に応じた得点を獲得して行き、その総合点をクラス対抗で競いました。

 手作りの本物の「パチンコ」を使って、獲物を捕獲するゲームでは、室内なので柔らかいスポンジボールを用いました。しかし、丸くくり抜いた段ボール箱に描かれた今日の獲物(シカ・イノシシ・ライオン・カモなど)を仕留めるのに悪戦苦闘、生徒チームに混じって、先生チームもゲームに参加。ベテランの先生は「懐かしいですねパチンコ。僕も手作りしました」と言いながらも、生徒同様に獲物のゲットに四苦八苦。生徒たちは先生チームに大きな声援を送っていました。

 「丸太切り」では普段の生活では使う機会もないと思われるノコギリを使って寸法精度を競いました。道具の特徴を見極め、上手に使いこなす頼もしい姿がありました。

 「重さ当て」は人の感性を試す競技で、なかなか正解に辿り付けない場合も。じっくり話し合って決めるチームもあれば、「○○ちゃんはパチンコで大活躍だったから決めて!」と運に頼るチームもありました。

 「サイレントウオーク」では、心配のあまり「牛歩」のごとくゆっくり歩く生徒もいて、スタッフに「全部回り切れなくなるよ!」と背中を押されることも。 

 「食べられる植物を探せ」は、なじみのない植物が多かったのか、「???」の表情ばかりでした。「やり投げ」は、細く軽い竹ひごで作られたものですが先端にやや重いおもりが付いていて、力まかせに投げても遠くには飛ばず、「あれ、こんなはずじゃ」と頭をひねりながら挑戦が続きました。

 「足跡から動物探し」は、足跡の図から、その動物を当てます。まるで試験問題を解くように、みな真剣な表情で相談して回答を探していました。

 「目かくしロープ」は、先導役以外はアイマスクを装着して暗闇を想定した歩く体験です。曲がりくねった約20メートルのコースが長く感じたようでした。

 ゲーム終了後、得点をグループごと、更にはクラスごとに集計した結果、見事「桃組」が優勝となりました。桃組の皆さんおめでとうございました。表彰状を贈りました。 

 表彰式が始まった頃、2階ギャラリーのカーテンが開きました。天候が回復したことで、体育館のスタッフが気遣ってカーテンを開けてくれました。窓越しには快晴にそびえる富士山の姿が見え、歓声が上がりました。ふもとの冷たい雨は富士山頂上では雪だったのが、頂きが真っ白になった美しい富士山を見ることができました。

 山崎学園富士見中学校1年生の課題解決型体験活動「ネイチャーラリー」は雨天で室内バージョンとなりましたが、最後まで集中して課題に取組んで頂きました。何もなかった原始の時代を生き抜いた先人達の知恵や工夫をゲーム形式で体験して頂きましたが、この体験を通して地球環境問題やその他の社会問題に対する新たな着眼、発想、そしてそれらの課題解決に向けてアイデアを創造して行くきっかけとなるなら大変嬉しく思います。

 最後になりますが、すべての活動において、生徒さん達の礼儀正しい挨拶や振る舞いにサポートスタッフから感嘆の声が寄せられました。富士見中学校1年生の皆様、ありがとうございました。

<リポート 関口東子>

山崎学園富士見中学校高等学校サイト情報

学校法人山崎学園 富士見中学校高等学校 (fujimi.ac.jp)

2023-12-26 | Blog, イベント報告

2023年11月19~20日「自然体験学習」森村学園中等部1年生

 横浜市の森村学園中等部1年生約200名の生徒さんが、11月19日に富士山麓の青木ケ原樹海の散策と三湖台(標高1,202㍍)を登頂。翌20日は鳴沢村にある溶岩洞窟を探検しました。11月1日には、NPO法人富士山ネイチャークラブの田中が学校様にお伺いして事前学習講話「富士山の自然」を実施、本番の活動に備えて富士山を学んで頂きました。富士山の成り立ちから現在に至るまでの「時空」を実際に五感で確かめる充実した2日間となりました。

■11月1日「事前学習

 森村学園の大ホールで実施された事前学習の模様です。3週間後に迫った本番に向けて生徒さん達の熱気が伝わってきました。

■11月19日 「三湖台/樹海(鳴沢氷穴入洞)自然体験ツアー

 三湖台(足和田山系)は約1000万年前に隆起した山、新富士は約1万年前に噴火で出来た山、青木ヶ原溶岩台地は1159年前に富士山麓から流れ出したもの。その対比を観察しながら三湖台の頂上を目指しました。

 「ほら振り返ってごらん」。「わ~デカイ!」。三湖台の頂上広場に到着すると、それまで全容が見えなかった富士山が背中後方に突然現れました。低山から下界の季節は秋どっぷりでも、富士山は約七合目まで既に雪に覆われている冬の装い。山麓から見る富士山とは違い、少し標高を上げたのと、雲も霧もない最高のロケーションだけにその姿がよりいっそう大きく迫って見えます。目に飛び込んできた富士の勇姿に感動の声が上がりました。

 山頂からは、樹海の名の通りの広大な面積の青木ケ原が眼下に広がります。流れた溶岩に分断された西湖も登頂しないと見えない光景です。山頂手前の登山道の側面には、富士の噴火でできたスコリア(小石)を観察。樹海の中ではコンパスが実際に狂って針が回ってしまう溶岩に驚いた表情を見せてくれました。

■11月20日 「鳴沢コウモリ穴 洞窟探検

 2日目は富士山の「懐」を探る洞窟探検です。樹海のあちこちに空いた狭い穴にもぐります。ヘルメット、ヘッドランプに手袋と装備は万全。全部で6つのポイントを巡って行きます。

◇ポイント1

鳴沢コウモリ穴洞窟群で最も大きな洞窟で唯一立って歩くことが出来ます。

◇ポイント2

青木ヶ原溶岩流、溶岩洞窟の解説

◇ポイント3

奥座敷がある洞窟

 ぽっかりと空いた穴を数㍍下りると、やや広い空間が広がりました。「さあ、ここからが本番だよ」とランプで見渡すと更に奥に通じる穴が見えます。「え~まだ行くの」の言いながらも皆、興味津津。探検ムードのスイッチは既に入っています。でこぼこの地面に四方から突き出た岩に注意しながら四つんばいの姿勢で進むと、約20人は入れそうな大きな空間が現れました。長いトンネルが出来た「溶岩チューブ」のメカニズムを、「実物」の中に身を置いて感じ取ります。

 水を求めて伸ばした植物の根が行き場を失ってぶら下がります。全員で一斉にランプを消してみました。「恐~い」と言いながらも静かに耳を澄まします。すき間だらけの溶岩から水がしたたり落ちる音が不気味に感じます。

◇ポイント4

出口が最も狭い洞窟

◇ポイント5

溶岩流や動物の解説

 入洞探検だけでなく、このポイントでは富士山に於ける溶岩流の解説、そしてニホンジカとカモシカの頭蓋骨を用意したコーナーでは、角の決定的な違いを学びました。

◇ポイント6

洞窟内の天井が低く、這って移動します。

 洞窟は全部で4カ所。どれも特徴が違う穴ばかりです。体一つがやっと通れる穴から這いでる場所では皆、キャーキャー言いながらも必死の形相で力を振り絞り無事に抜け出ることができました。昆虫や小型動物の糞も見つけました。「岩は冷たく入った瞬間はひんやりしたけど、冷たい風が吹く地上よりも暖かく感じて不思議」の感想もありました。

 全員が全ての穴から無事に「生還」した頃、樹海の森は既に暗くなり始め、気温もどんどん下がってきています。外灯もない場所だけに「暗黒の世界」はすぐそこまで来ています。そんな中、生徒さんだけは違いました。寒さも全く気にせず、全員満足そうに探検の醍醐味を語り合っていました。たくさんの笑顔にスタッフの心も「ほっこり」となりました。

<リポート 関口純>

森村学園中等部・高等部 サイト情報

森村学園 中等部・高等部 (morimura.ac.jp)

2023-12-14 | Blog, イベント報告

2023年9月14日 武蔵野市立境南小学校4年生 「ほうとう作り」と「ネイチャーラリー」

 境南小学校4年生がプレセカンドスクールで富士山のふもと山中湖村を訪れ、「ほうとう作り」と「ネイチャーラリー」を体験しました。

■ほうとう作り体験

 ほうとうは小麦粉を練って作った麺を野菜やお肉などと煮込み、みそ仕立てにした山梨県の郷土料理です。境南小学校の子どもたちは、ほとんどの人がほうとうを知っていて、数十人が食べたことがありましたが、自分で作ったほうとうの味はどのようになるでしょうか。

 ほうとうの材料は小麦粉と水のみ。小麦粉を富士山の形にして、山頂に噴火口を作ったら水を注ぎ、手早く混ぜます。よく練ってから各自ビニール袋に入れ、さらに練りました。

 よく練ったほうとうの生地を薄くのばして、包丁で切ります。「のばしても形が変だけど大丈夫?」と不安そうな声もありましたが、市販の麺のように長さがきっちりそろいませんが、そこが手作りの良さ。自分で作ったほうとうを大切に扱う姿は印象的でした。

 お鍋ではほうとうと一緒に野菜やキノコや肉類を煮込みます。かぼちゃ、じゃがいも、きのこ、大根、ニンジン、豚肉と鶏肉も調理しました。

 クラスごとの鍋をみんなで囲み、味噌や出汁で味付けしました。「先生は薄味がいいな」「もう少しみそを入れた方がいいかも」などなど、意見が飛び交いながら味を決めました。煮込みが終わっていよいよ試食です。  

 スタッフから「クラスごとに味が違うので、ぜひ、ほかのクラスのほうとうもおかわりしてね」と話があり、次々とおかわりの列ができました。3クラスそれぞれがお鍋の底が見えるほど食べました。

 「やっぱり自分のクラスのほうとうがおいしかった!」との声が多数でした。自分で作ったほうとうは格別でしたね!

■ネイチャーラリー

 午後は「ネイチャーラリー」を行いました。残暑厳しい山中湖でしたが、境南小学校の子どもも先生たちも、元気はつらつとしていて、ラリーは大いに盛り上がりました。ラリーは8種目を5,6人のチームで回ります。先生たちもチームを作って、子どもたちは先生とも競い合いながらラリーを進めました。このラリーは原始の時代に思いはせながら、人間が本来もっている能力を体験するゲームです。電気もガスもなく、食料も狩りで行っていた時代に境南小学校のみんなは果たして生きて行けるのか、挑戦です!

 「みんなの応援の声が先生は嬉しかったです」と、先生が感想を話してくれたのは「火おこし」でした。自分で火をおこす体験です。なかなか火がつかず焦っていたところ、「頑張って!」「あともう少し!」と多くの声援が飛びました。また、先生だけでなく、子どもたちも「応援がうれしかった」とチーム内での励まし合いで喜びを感じたようでした。

 その他、暗やみ体験の「目かくしロープ」、獲物を上手にねらう「パチンコ」、遠くの獲物をとらえる「やり投げ」、静かに獲物に近づく「サイレントウォーク」、難路を突破する「竹ぽっくり」、重さを感じとる「重さ当て」、獲物を見つける「カモフラージュ」などなどに挑戦しました。 

先生方もチームを作って挑戦しました。

 同じ種目を何回か挑戦する中で、「コツをつかんで、2回目3回目と上手になっていった」「まわりの人のやり方を見てコツをつかめた」「チームで協力してうまくできた」など、創意工夫を重ねて挑戦し得点を高めていきました。意見がぶつかったり、うまくいかないことがあっても、協力して高め合うチーム力が、境南パワーとなって富士山にはじけ飛びました。スタッフも楽しい一日になりました。

 <リポート 関口東子>

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