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Blog, イベント報告
2022-04-18

2022年3月11日 横浜市立茅ケ崎中学校1年生 「ネイチャーラリー」

春の陽ざしが感じられるようになった3月の初めに横浜市立茅ケ崎中学校1年生のみなさんの「ネイチャーラリー」をサポートしました。

「生徒たちは中学生になって初めての野外体験活動です。もしかしたら2年ぶりの子もいるかもしれません」と、先生。新型コロナウイルスが猛威を振るい出してから3年目、子どもたちの教育環境は、まさに激変してしまいました。茅ケ崎中学校も1年生になってすぐに行う予定だった遠足が緊急事態宣言などで何度か延期になり、やっと実現しました。先生方のなんとしても課外活動をやりたいという熱意と、生徒たちの「校外でのびのび活動したい!」という思いがこうして実を結んだことに私たちスタッフも気合が入りました。そして、生徒たちが楽しむ姿を思い描きながら、ネイチャーラリーの準備を進めてきました。

1年生8クラス、総勢約300人の生徒たちが挑戦したのは9種目。自然の中で原始の時代を思いながら、頭と身体(五感)を使って自然の理解を深めながら、チーム、クラス、学年全体の連帯を育む活動です。5~7人で一つのグループを作り、それぞれの種目に挑戦し得点を稼いでいきます。うまくいけば10点、できなければ0点になってしまう、チームの協調性も試される内容です。

開校式に続いて、「ネイチャーラリー」の説明を行うと、「火おこしやりたい!」「動物の足跡ってなんだ?」と、生徒たちからワイワイと声が上がりました。そうして気持ちも盛り上がり、いざ、スタート!

 「灯台下暗し、だよ。手分けして探そう」と、真剣に道の脇に植えられた木々を見つめる生徒たちがいました。自然の中に潜む人工物を何個見つけられるかを競うカモフラージュという種目です。輪ゴムが枝に引っかかっているだけでも色が似ているために見逃してしまい、探そうとすればするほど見つからないジレンマに陥るチームも。時間制限もあるためすべて見つけられなくても移動しなくてはなりません。

自然界の中でカモフラージュとは天敵に見つからないための大切な遺伝情報ですが、運よく身を隠している獲物を見つけたら狩猟です。獲物に近づくためには抜き足差し足忍び足で静かに移動することも大切です。サイレントウォークは、ひとりひとりがいかに静かに歩けたかを勝負します。

そしていよいよ獲物を仕留める段階へ。ここではパチンコで獲物を狙います。紙に描いた動物ではありますが、命中すると歓声が上がりました。

さて無事獲物を捕らえたら調理をしなければなりません。ガスも電気もない時代、火おこしは大変な作業でした。ラリーではファイヤースターターを使って火おこし体験をしました。「疲れた!」「くやしい!」と身近な火をおこすことがいかに大変かということを体験できる貴重な時間になりました。「火おこしは難しかったけれど一番楽しかった」との感想も。

ノコギリの正確な技を競う丸太切り、声援もよく飛ぶ竹ぽっくりは、よりチームプレーが試されました。竹ぽっくりはバランス感覚と手足の運動が重要で、走るように早く動ける生徒さんもいました。

 「重さ当てが一番難しかったかな」「足跡から動物探しは、知らない足跡ばかりだった。ひとつもわからなかった」「植物探しが日頃の勉強とも重なり一番印象的だった」と、さまざまな感想を聞くことが出来ました。

閉校式では、各チームの得点をクラスで合計し、クラス対抗で順位も決定しました。総合得点で一位に輝いた7組のみなさん、おめでとうございました! 生徒全員が自然の中で五感を研ぎすまし、感じた何かを持ち帰ってくれたと思います。今後、世界的な問題になっているウイルスの脅威や自然環境問題に果敢に挑戦していく人材に育って欲しいと願っています。

<リポート 関口東子>

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