toggle
Blog, イベント報告
2023-08-15

2023年7月29日~8月1日 日本大学藤沢中学校2年生「林間学校」

 富士山麓で4日間に渡って「林間学校」を実施された日本大学藤沢中学校2年生、この間4つの自然体験プログラムをNPO法人富士山ネイチャークラブがサポートさせて頂きました。その活動の模様をリポートいたします。

■7月30日 「富士山吉田口登山(馬返し~スバルライン五合目)」

 現在、登山者のほとんどは富士スバルライン五合目から富士山頂を目指しますが、今回のハイキングは富士山の麓「馬返し」からスタートし、富士スバルライン五合目がゴールです。富士山は神様・仏様が住む神聖な山として、古くから崇められてきました。江戸時代富士山を信仰する人々が歩いた巡礼路を辿りながら、富士山の自然を満喫しました。

 スタート地点の馬返しは標高1450m。茹だるような暑さが続く麓とは違い、空気は冷んやりとしていて登山には最適のコンディションでした。

 三合目では、眼前に広がる山々の景色を眺めながらのランチタイム。その昔富士山を信仰する人々も、三合目で食事休憩を取ったそうです。

 途中、古富士の表面が露出している珍しい場所があり、水が染み込むかどうかの実験を行いました。実際に歩いてみなければわからない、富士山のユニークな地質・自然を体感しながら、歩みを進めていきました。

 四合五勺からは岩場が多くなり、いよいよ本格的な登山道へ。空気も徐々に薄くなり疲労も溜まってきてはいましたが、全員無事標高2305m富士スバルライン五合目へゴールすることができました。スバルライン五合目では、標高差855mを完登した証しとして「登山証明書」、記念の「富士山バンダナ」が手渡されました。

■7月30日 「ナイトハイク」

 19時、ホテルの玄関に集合しいよいよナイトハイクに出発です。今日のナイトハイクは懐中電灯を持っているのはガイドと先生のみ、生徒さんは自分の目を信じて行動します。先ずは薄明かりが残っている中、鳴沢ジラゴンノ溶岩流の様々な活動の形跡を観察しました。そして辺りが暗くなり始めたころ、ゆっくりと森の中に入っていきました。闇夜でも人間はどこまで見えるか、行動出来るかが、この体験のテーマです。「ソロウォ-ク」「静粛タイム」「森の散策」など 最後まで緊張の連続となる体験となりました。「見えた!」と言う人。「全く見えない!」と言う人、それぞれでしたが、お互いに協力することで、闇夜でも行動出来ることが体験出来ました。

■7月31日 「チームビルディング」

 晴れ渡る富士山麓「鳴沢活き活き広場」でクラスを超えた学年全体の親交、連帯を深める「チームビルディング」を実施しました。

 第1部「フレンドシップゲーム」、第2部「ネイチャーラリー」の2部構成で実施しましたがすべてクラスマッチ方式としました。学年全体の親交・連帯を図りつつ、クラスで活動成果を競う仕組です。生徒さん達は最後まで真剣勝負が続きました。

 「フレンドシップゲーム」では、挨拶ゲーム、富士山クイズ、タイムセンスゲームなどでゲームを楽しみながら親交を深めました。とは言っても、活動の成果が点数化されるため、クラスごとに勝利を意識した活動が展開されました。

 15分間のクーリング時間をとって、第2部の「ネイチャーラリー」がスタートです。ここからは5,6人のグループ活動になります。原始時代を想定した8つの課題に挑戦し頂きました。活動の模様を写真でご紹介します。

 計3時間の活動があっという間に終了となりました。最後の最後までクラスの優勝を目指して真剣勝負している生徒さんたちの姿はとても精悍でした。原始時代に生きた前人たちの苦労や知恵が体験出来たと思います。そして、人の営みの原点がそこにあったことも実感頂けたと思います。

 2組が圧倒的な点数で優勝となりました。おめでとうございました。当団体より表彰状を授与させて頂きました。

■7月31日 「鳴沢コウモリ穴 洞穴探検」

 ここにはいくつかの洞穴が密集して存在します。グループに分かれて4つの洞穴の入洞体験と合せ、「富士山の溶岩の特徴」や「富士山に住む動物たち」のレクチャーも実施いたしました。自然のままの洞穴であり、入洞するには体力も身のこなし(工夫)も求められます。どうクリアーするか・・・グループ全員で知恵を出し合い、助け合う場面が随所で見られました。

■最後に

 7月30日、31日の2日間に渡って、4つの自然体験プログラムをサポートさせて頂きましたが生徒さん一人一人にとってどんな体験になったでしょうか。

 洞穴探検でライトを消して暗やみを体験する場面がありましたが、ある生徒さんから「全く見えない! でも先人達は見えていかかも。もしかして人間の身体機能は退化しているのではないか?」との指摘がありました。体験を通して率直に思い得た気づきの瞬間でした。

 自然体験活動で見たもの、体験したものはすべて事実です。この事実から「新たな気づき」「疑問や課題の発見」「見方、考え方の変化」「創意工夫」などがあったとすれば、必ずや今後の成長への礎になることでしょう。 この2日間の体験活動が一人一人の生徒さんの成長の機会となったならば大変光栄です。日本大学藤沢中学校2年生の皆さん、2日間大変お疲れ様でした。そしてありがとうございました。

  <リポート 湯山、田中>

日本大学藤沢中学校 サイト情報

日本大学藤沢高等学校・藤沢中学校 (nihon-u.ac.jp)

関連記事